地域映画で主演・監督 ゴリが考える沖縄の基地問題と笑い

公開日: 更新日:

 沖縄県那覇市出身の「ガレッジセール」ゴリ(43)。毎年恒例となった地域映画製作だが、今年の舞台は粟国島。遺体を火葬せずにミイラ化させ、子孫が骨を洗う「洗骨」の風習が今も一部で残っている。沖縄で育ったからこそ伝えたい歴史や文化について聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 粟国島は塩が有名なので、最初は「塩工場で働く夫婦の不倫」を描こうと去年の夏、まだ芸能界でこんなに不倫問題がはやる前から台本を書き始めていました。最後のオチまで決まっていたんですが、(沖縄テレビの)山里プロデューサーから洗骨の話を聞いて、台本を全部書き直しました。

 作品の中で「先祖を洗うことは自分を洗うこと」というセリフがあって、洗骨は命がつながることの大切さを一族で再確認する作業でもある。洗骨をテーマにすると決めてからは、写真やドキュメンタリー映像を見たり粟国島のおばあにインタビューしたりしました。

 今回の洗骨だけじゃなく、沖縄独特の文化は挙げ始めたらキリがありません。「ウチカビ」(あの世のお金で、盆に燃やして祖先へ送る)とか、4月になると「シーミー(清明祭)」という、お墓の中で一族がゴザを敷いて飲めや歌えの大騒ぎをする催しとか。僕の家は去年、母親が亡くなって、三回忌までは墓の前でやっちゃダメなので仏壇の前でやりました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発