映画「ブルックリン」はアイルランド版“三丁目の夕日”か

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 新聞や雑誌の映画評でこぞって高評価されていた映画「ブルックリン」(ジョン・クローリー監督)が“想定外”のヒットとなっている。

「公開館数は全国20館。最終的な興行収入は1億円の見込み。小規模マーケットの作品でスマッシュヒットといえるでしょう」(映画ジャーナリストの大高宏雄氏)

 今年2月の第88回アカデミー賞で、作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされた作品。

「この手の作品はいわば芸術色が強い面もあり、都市部で客足が伸びる傾向がある。そこで口コミが牽引し、徐々に上映館数を増やし、長いスパンで公開していくタイプの一本。老若男女、単身、友達、カップルなど幅広い客層に支持されているので、息の長い作品になるのでは」(前出の大高氏)

 主演女優のアイルランド人のシアーシャ・ローナン(22)は、子役出身だが日本ではほぼ無名。50年代にアイルランドの田舎から米NYのブルックリンに出稼ぎにきた移民少女の恋と葛藤を描いた物語だ。ホームシックに陥りながらも、デパートの売り子としてけなげに働き、徐々に垢抜けていく姿を描いたシンデレラストーリーだが、それだけじゃ、これだけのヒットにはならない。

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