著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

テレビに全てを捧げる マツコ・デラックスが得た「救い」

公開日: 更新日:

 面白いことを考えると思ったが、こういう消費のされ方をされたら自分は一過性で終わってしまうと感じ断った。その判断は正しかった。程なくして深夜で「マツコの部屋」(フジテレビ)が始まる。

 そのタイトル通り、完全にマツコがメインの番組。開始からしばらくしてマツコは「これはえらいことになるぞと。生半可な気持ちでやってたら、のみ込まれる」(日本テレビ「宮根とマツコ 新春ミヤネ屋デラックス」18年1月4日)と思った。

 だから、事務所の社長に「辞めたい」と伝えたこともあった。けれど、もう一度覚悟を決め、「やっぱり社長アタシやるわ」と言った瞬間から、「テレビにすべてを捧げる人生」(同前)になったという。

 唯一の趣味だった「女装しておふざけする」というのを仕事にしてしまった。だから、「趣味がなくなっちゃった感じがして喪失感の方がデカい」(テレビ朝日「夜の巷を徘徊する」17年11月16日)。それでも、ずっと居場所がないと感じて生きてきたマツコにとって、自分を認めてくれ、求めてくれるテレビは自分にとって「救い」でもあった。

「だから、魂を売ったんだよね。もういいや、あんたたちに(アタシの魂を)あげるわって」(「新春ミヤネ屋デラックス」=前出)

 テレビに愛されたマツコこそ、テレビをもっとも愛している人のひとりなのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    打線強化急務の巨人が今オフ、トレード獲得に舌なめずりする日本ハム2選手の名前

  2. 2

    日本ハム助っ人レイエスに「70万ドル請求訴訟」 タティスJr.も敗れた“収入10%契約”の落とし穴

  3. 3

    日テレが“打倒 VIVANT”へ総力をかけて挑むドラマ「俺たちの箱根駅伝」の勝算

  4. 4

    経済閣僚から相次ぐ「高市総理はリフレじゃない!」の無責任…にじむのは露骨な米国への配慮

  5. 5

    何ら新味なかった高市改造人事で期待できるとすれば、勢いづいた藤田維新の“大暴れ”くらいか?

  1. 6

    歌番組を見ながら紅白を考えた…来春メンバーが2人になる純烈が気になる

  2. 7

    維新から入閣の中司宏新大臣に案の定「裏金疑惑」…高市内閣は支持率20ポイント暴落もある

  3. 8

    川島道行さんは闘病19年 脳腫瘍グレード2で5年生存率は7割

  4. 9

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 10

    WEST.“史上最悪の空中分解”で前途暗雲…10年前のSMAP解散時を超える衝撃