山口達也とTOKIOの会見 ジャニーズ幹部の姿なかった不思議

公開日: 更新日:

 ただ、やはり今回の場合でいえば、事務所幹部が出席するのがベストだったと思う。山口の会見では、山口の稚拙さや情けなさが露呈された。さらに言えば、その後のTOKIOの4人の会見は不要だったという意見もある。今後の具体的な活動については何も語られず、時期をズラしてでも、何か発表できる段階になってから会見に臨むべきだったというのが理由だ。

 だから、冷静に振り返ると、「あの会見は何だったのか」という疑問の声が上がるのも当然だといえる。ガス抜きか? 日本社会には悪しき慣習ともいえる“連帯責任”を問う声がまだまだ多い。何についても会見を要求するマスメディア。それらに応えたということなのだろう。これも日本の芸能界の習慣だから、仕方ないのかもしれないが、内容が空っぽの会見だからこそ、余計に事務所幹部が表に出てきて謝罪すべきだったように思う。

 それにしても、現役所属タレントの強制わいせつ事件というジャニーズの歴史の中で例を見ないショッキングなスキャンダルに、事務所も所属タレントも動揺を隠せなかったのは明らか。SMAP解散騒動以降、マイナスイメージが強くなったジャニーズ事務所。今回の事件をめぐる今後の対応が将来を占う試金石になるのは言うまでもない。

▽ささき・ひろゆき
 元フライデーの敏腕記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発