「他人の手帳は『密』の味」志良堂正史著

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「他人の手帳は『密』の味」志良堂正史著

 著者は、これまで「見知らぬ誰かが書いた手帳」2071冊をコレクション。その中身は、ギャンブラーの10年日記や、17年間の大恋愛を記録した22冊の記録など、実に多種多様だという。「見せない」という前提で記されてきた手帳には、その書き手のプライベートはもちろん、固有の癖や感性が凝縮されている。その凝縮された個人の生活の一端を一気読みできるのが手帳の魅力のひとつだという。ただ、文学作品とは違い、手帳を味わうには主体的に読んで、その魅力を「見いだす」必要がある。

 コレクションを始めた理由や集め方などを明かすとともに、集めた手帳の一部を紹介しながら一般の人が書いた普通の手帳がなぜこれほどまでに面白いのか、その理由を解き明かす異色読書論。 (小学館 1100円)

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