「みこころ 風の市兵衛 弐」辻堂魁著

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「みこころ 風の市兵衛 弐」辻堂魁著

 文政9(1826)年7月、芝新網町代地の長屋で陰陽師の秋蔵が何者かに殺された。2カ月後、市兵衛は医者の宗秀に頼まれ、岡場所から激しい暴力で瀕死状態の少女みつぐを救い出す。やがてみつぐは回復。市兵衛はみつぐが岡場所へ戻らなくてすむよう算段を整える。

 そんな矢先、市兵衛は町中で、宗秀の往診中に外出したみつぐを見かける。後をつけると、車町の呉服太物商に入っていった。出てきたみつぐに聞くと、その大店の女将の婉に以前親切にされ、そのお礼を一言いいたかったのだという。しかし、みつぐは婉の秘密を知ってしまい、なかなか会いに行けなかったともいう。同じころ、上方から江戸にやってきた秋蔵の仲間の陰陽師3人が婉の周囲を探っていることを知る。

 人気時代小説「風の市兵衛 弐」シリーズ最新刊。 (祥伝社 902円)

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