映画「OVER DRIVE」羽住監督 ラリーを描くのに講じた秘策

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 なんでも一流を目指すのは作り手の独り善がりにならないか――。そんな迷いを払拭させたのは、映画「トップガン」の成功だ。

「戦闘機マニアに向けた作品ではなく、トム・クルーズ目当てやラブストーリーを楽しみたい観客も足を運んだ作品。もちろん、戦闘シーンは迫力も臨場感もある。僕らが描くモータースポーツも華やかで、スクリーンサイズで見るに十分値します。自動車メーカーがモータースポーツに参入する目的のひとつは市販車へのフィードバック。莫大なマンパワーと時間と資金を投じてトップを目指すのも、良質のクルマをつくるためです。そんな『モノづくり』や『挑戦』の世界観は日本人の琴線に触れるのではないか。そう思ったら吹っ切れました」

 これまで「海猿」や「MOZU」シリーズ、「おっぱいバレー」など数々のヒット作を生み出してきた。「喜びや悔しさが爆発している瞬間が好き」と少年のような笑顔を見せる。音楽を手がけた佐藤直紀氏との打ち合わせでは、「『ここはキンタマ系で』『そこはハミチンで』『こっちは座り小便ジョビジョバで』なんて単語が飛び交う。男がグッと熱くなる感じを表現したいってことなんですが、バカですよね(苦笑い)」。

 “エンタメバカ”の真骨頂は劇場で味わえる。

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