著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

ゴーン再逮捕報道に思う「クジラ食ったことないやろ」

公開日: 更新日:

「ゴーン、ゴーン!」

 ゴーンは消え失せた!って意味だ。日本からとっとと消えろ、あの守銭奴め。そう思わないか?日産自動車の社員たちよ。ヤツから散々、稼いだ金を巻き上げられてたんだぞ。全額返してもらわないのかよ? 日産の従業員なら大声で言ってやっていいんじゃないのか。オレが工場の組み立て工員なら、毎日、叫んでやる。でも、社員じゃないし、日産の経営陣が入れ替わろうが、経営が傾いても株主じゃないし、オレはどうでもいいわ。しかし、ゴーンは恐ろしい金の亡者だ。会社を踏みにじり、テメエの家賃まで払わせといて、何が業績アップだ。

「ゴーンよ、どうでもええが、クジラベーコンなんか口にしたことないやろ! 干したコロ(本皮)も知らんやろ! おでんの具や炊き合わせにすると絶品や。日本の味を知らんのに日本で息するな! 拘置所のメシも食わさんぞ、出て行けボケ」

 とガアガアワイワイ、とびっきりうまいクジラの“尾の身”をアテに、京都の小料理屋で客らとガナり合っていた。「大将、これは調査捕鯨のお下がりかいな?」と聞くと、すかさず、店主に「とは聞いてるけど、クジラの卸屋はいろいろあってね」と返された。聞き捨てならず、「密漁モノも出回ってるの?」とツッコむと、「さあ、それは」とトボケられた。戦後昭和にGHQのマッカーサーが欠食児童のために許した捕鯨のおかげで、クジラの竜田揚げを「いただきます」と手を合わせて食べた我らは今もクジラ肉はたまらない好物だ。隣で飲むファンに宮崎・日南の有機焼酎を一杯おごってもらったので、クジラ肉を注文して返した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった