内野聖陽「きのう何食べた?」で魅せる“手の演技”の繊細さ

公開日: 更新日:

 ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は「シロさんとケンジは、同棲中のゲイカップル。2人の食事シーンを見ていると、心が温かくなるんです」と、こう続ける。

「大切な人と食卓を囲み、手を合わせて『いただきます』と言う。そんな日常の何げないひとコマが、実はいかに重要なものかを改めて問われている気持ちになるというか。このドラマを見て、婚活をスタートさせる人もいるかもしれないですよね。政府は効果のない少子化対策を練るぐらいなら、このドラマに出資すればどう? と言いたいぐらいです。あと、登場するレシピがとにかくおいしそうなんですよ。片っ端から自分で作ってみたくなります!」

 実際、ドラマ放送後には、西島演じるシロさんが作った料理を作って、〈#シロさんレシピ〉とハッシュタグを付けて写真を投稿する視聴者も。それぞれの楽しみ方をしているようだが、前出の山下氏は「私がこのドラマの中で特に魅せられているのは内野さんの手の演技です」とこう言う。

「演技が達者な内野さんですが、このドラマでは特に“手”でケンジの感情を繊細に表現しているように思えます。つまらなさそうに箸をもてあそんで嫉妬心を表す。動揺して何を言うべきか揺れている様子を茶碗の持ち方で表す。電子レンジの扉をギュッと強く握り締めてあふれ出るうれしさを表す。マグカップのふちを指でさっとなぞることで静かな怒りを表す……手で感情を丸出しにしてしまうケンジのことが、回を重ねるごとにいとしくなるんです。さすがは内野さん、とテレビの前で毎回うなってしまうほど。くるくる変わる表情も素晴らしいですから、内野さんが出てくると顔と手をじっくり見るのに忙しくって」

「JIN~仁」では豪放磊落な坂本龍馬、「とんび」では不器用なシングルファーザー、大河ドラマ「真田丸」では飄々とどこか憎めない徳川家康と、これまでさまざまな役を演じ切ってきた内野。今回のケンジでまた新たな扉を開いたようだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  1. 6

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意