ジャニー氏 タレント発掘「天才的千里眼」伝説とその未来

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「ジャニーさん」もしくは「社長」と呼ばれ、少年たちと親身に、敬語なしでのコミュニケーションを密にとっていた。あまたの売れっ子を抱えるジャニーズ帝国の創始者・ジャニー喜多川社長(87)は、東西あわせて300人超とされる研修生一人一人にまで、思い出を残している。担当のベテラン記者が言う。

「タレント発掘の千里眼は天才的というしかない。1960年代初頭、ジャニーさんが代々木にあった駐留米軍宿舎『ワシントンハイツ』で少年野球チーム『ジャニーズ』をつくったのが今のジャニーズの原型なのですが、2006年にジャニーズ入りした中山優馬も、もともとは野球少年。大阪の小学生で、軟式野球に打ち込み、それほど芸能界に興味津々だったわけじゃなかったところ、ジャニーさんが惚れ込んで自らスカウトしたのです」

 たのきんトリオ、シブがき隊、光GENJI、SMAP、嵐と、個性的な男性アイドルをつくりつづけて半世紀。ジャニー氏は黒子に徹し、その姿を公にすることはほとんどなかった。

「野球帽を目深にかぶり、いつも黒いサングラスをしていた。横浜アリーナなどでマスコミ取材日があるときは、掃除のおじさんに間違えられるほど地味。コメントを求めてはいけないような独特の雰囲気がありました」と前出のベテラン記者は振り返る。

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