川端順氏が高代延博さんを悼む…「陰のヘッドコーチ」のような存在で多くの名シーンを生んだ
大好きな先輩が逝ってしまった。
広島、阪神、中日などでコーチを歴任した高代延博さん(享年71)は、法大、東芝の先輩。私が東芝時代、日本ハムの選手だった高代さんにこう言われたことを思い出す。
「プロへ行きたいなら、3つのコントロールを磨いておけ」
まずは技術、次に心、最後に頭だという。
「イニング、点差、試合状況、打順などを考えて投球をコントロールすること。頭を使わないとプロでは通用しないぞ」
高代さんが1989年にトレードで広島に移籍してきたことでチームメートに。直系の後輩ということで、よく飲みに連れて行ってもらったが、話はいつも野球だった。
「セットポジションを長くしたり、プレートを踏む位置を変えたり、投手はもっと打者が嫌がることをしないといかん」
90年に広島の一軍コーチに就任。法大の先輩でもある当時の山本浩二監督から三塁ベースコーチを任されると、指導者として新たな能力を発揮した。判断力に優れ、多くの名シーンを生み、かの野村克也さんが「日本一の三塁コーチ」と称したほどである。


















