川崎麻世さん 故・ジャニー喜多川さんがくれた希望の一言

公開日: 更新日:

 京都で生まれ、大阪・枚方で育った川崎麻世さん(56)。先ごろ他界したジャニー喜多川さんに見いだされ、俳優として世界のステージで活躍するキッカケになった一枚の写真がこれ。その後、生後まもなく生き別れた父親とも会うことができた。

  ◇  ◇  ◇

 京都で生まれてわずか1歳の時、やむを得ない家庭の事情で両親が離婚。その後は枚方市で事業を展開していた母方の祖父母の元に身を寄せ、母1人子1人で育った。後を継ぐ男子は1人だったこともあり、ゆくゆくは事業を継ぐことを期待されたという。

「芸能界入りはたまたま応募した読売テレビの当時のモノマネの番組『パクパクコンテスト』に出演したことです。父が俳優だったこともあり、母は芸能界入りに反対だったのですが、番組ですごい反響をいただいて。司会者だった笑福亭鶴光さんが『ファンレターが1000通を超えたら番組のレギュラーにする』と言ったら、予想外の1万通も来ちゃったんです」

 当時は西城秀樹、郷ひろみ野口五郎の新ご三家の時代。衣装も髪形も秀樹そっくり。

「僕は秀樹さんのモノマネをやっていました。この衣装は『ジャガー』という曲のもの。秀樹さんを意識して母親と一緒に作りました。スーパーの婦人服売り場でゴム入りのパンツとシャツを買ってきて、上下縫い合わせてジャンプスーツにしたんです。家庭科の授業で習った刺しゅうが得意だったので、金の糸とスパンコールでクモの巣のように縫ったんです」

■生きるバネは「挫折は人を強くする」の一言

 この人気がジャニーさんの目に留まるのに時間はかからなかった。

「人を介して麻布の事務所に来てほしいということで行ったら『待ってたよ』と突然ジャニーさんがいらした。ポケットから僕の雑誌の切り抜きを出して『YOUのこと見ているよ。今から合宿所に来ないか』って言われ、すぐそばにあった合宿所に行ったら『YOU、明日、日比谷の野外音楽堂でジャニーズのコンサートがあるから出ちゃいなよ』と。その言葉通り、翌日のコンサートに出演していました。13歳の夏休みの出来事です」

 14歳でジャニーズ事務所入り。その後「怪人二十面相」「カックラキン大放送!!」などヒット番組のレギュラー出演が決まり、歌手デビューも果たし、アッという間に人気者になった。だが、最優秀新人賞の受賞はかなわず、この時ジャニーさんがかけてくれた言葉が「挫折は人を強くする」。その後、事務所からたのきんトリオらもデビューしたこともあり、事務所の支援のもと、国際的スターを目指して本格的にミュージカルに挑戦し、海外に渡った。その頃、メリー喜多川さんの思い出深いエピソードがあるという。

「ロンドンで勉強中、当時住んでいたアパートに頻繁にメリーさんが段ボール箱を届けてくださったんです。中には日本食やカップ麺とか。『ペヤング ソースやきそば』もあって食べた後は弁当箱に代用していました。ご飯を詰めて梅干しをのせ、レッスンに持参して食べました。うれしかったですね」

 そしてミュージカルスターとして世界、日本の舞台で活躍。

「バネになったのはジャニーさんのあのひと言です」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  1. 6

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意