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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

社会経験で自信をつけた根は真面目な若槻千夏の横綱トーク

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「自分がすごくちっぽけな人間に思えたんです。バラエティーでやってて、みんなこんなに面白いことできるのに、自分は何ひとつ面白いことがしゃべれないと思って。それでちょっと1回、社会経験して人として、もうちょっと話に中身ができてから、もう1回出たいなと思って」(MBS「痛快!明石家電視台」16年5月23日)

 もちろん、周りには猛反対されたが休業。タレントをやっていれば、周囲が何もかもを用意してくれた。けれど、その地位を捨てた瞬間、全てを自分でやらなければならない。その時、初めて裏でいろんな人に支えられていたことに気づいた。それまで自分に自信がなかったが、プロデュースしたキャラクターがヒットしたことで自信もついた。

「私なりに社会経験をして、やっと色んな人の立場に立ってものごとを考えられるようになった今、昔みたいに安易なことだけで場を繋ぐようなトークはしないですむんじゃないか」(ネットネイティブ「モデルプレス」16年3月9日)

 そう思い、復帰するなら、「今」だと思ったのだ。

 冒頭の番組では「対立構造やりましょ! って横綱相撲やってるよね」とオードリー若林に言われると、「やりましょって感じなんだけど、意外と若手はやらない(笑い)」「MCとか作家さんはやりたがるけど、現場はやりたがらない」と冷静に答える。

 根が真面目故に、しっかり現状や共演者を研究し分析して準備する。しかも自信をつけ、地に足がついた。まさに「横綱相撲」だ。

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