「スピーチまさき」としか著
「スピーチまさき」としか著
札幌の豊平川の川岸で絞殺死体が発見された。20代から40代の女性で、両目に黒い粘着テープが貼られていた。澄川警察署の森田優弥は、8年前に、同じように両目を黒い粘着テープでふさがれた絞殺死体が発見されたことを思い出した。
今回の被害者は夫と小学生の息子と暮らしているパート勤務の主婦、三好則美。夫の話では、月に2、3回、パート先の懇親会に出かけていたが、3カ月前から離婚したいと言っていたという。
その頃、ある女が手記をつづっていた。「五月九日、息子が人を殺したことを知りました。……」
警察の動きと手記の記述が交互に進行するユニークな警察小説。
(幻冬舎 2090円)


















