コロナ禍でTVは再放送ばかり…制作陣むしろヘトヘトのワケ

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの感染拡大で、春ドラマは次々と開始を繰り下げ。さらにスポーツイベントは中止や延期、バラエティーも収録見合わせで、テレビ番組はいよいよ再放送ばかりになった。それも仕方がない。番組の制作は打ち合わせ、撮影・収録、スタジオ中継と「密閉」「密集」「密接」の作業が続き、感染者が一人でも紛れ込んだら、たちまちクラスターが発生する。これではスタッフたちはさぞ手持ち無沙汰だろうなと思ったら、とてもそんなことはないという。

「再放送だからといって、以前のVTRをプレーヤーにポンと入れて流せば済むというものじゃないんです。まず、権利関係があります。出演者、脚本家、放送作家、制作会社などに再放送の承諾を一つ一つ文書で取らなくてはなりません。自社のものでないデータや映像を使っていれば、改めて使用許可が必要です。これらの手続きが、一つの番組で数十件になったりします。素人さんや街の店屋さんが出ていたら、ここにも連絡、営業はスポンサーからOKをもらいます。さらに編集で『これはいついつ放送したものです』というテロップを入れ、同じものをただ流すだけでは芸がないので、MCの前ふりをつけたり、ナレーションをつけたりすると、その部分は改めての収録になります。再放送だって手間と暇はかかるんですよ」(在京キー局プロデューサー)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ