著者のコラム一覧
ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

ブルーインパルスの「かっこいい」に利用されないように

公開日: 更新日:

 ブルーインパルスといえば60代以上の人間にはある種の刷り込まれた思い出がある。1964年の東京オリンピック開会式。会場の上空にジェット雲でキレイに描かれた五輪のマーク。その飛行技術に驚かされ、当時少年だった私たちは興奮したものだ。

 そのブルーインパルスが今回の東京オリンピックでも再びそのパフォーマンスを演じるはずだったとは聞いていた。

 それがある日突然、東京の空に美しい直線を描いた。ツイッター上に次々と、青い空に何本もの白いジェット雲がのびる写真が投稿される。私、最初はただ単に「キレイだな」「カッコいい」と思った。何よりもコロナ禍の中、ゆっくり空を見るなんてことがなかったので、久しぶりにのどかなひと時だった。それが医療関係者を励ますためのものだったということはあとで知った。

 そして総理が国会をいったん抜け出してまで空に拍手している映像を見た。それから医療関係者がみんな空を見ている一枚の写真を見た。

「ん、待てよ」という気持ちになった。そして一部の医療関係者の「空なんか見てる暇ない。そんな金あったら現場に回してくれ」という意味合いのツイートを何件か見るにつけ、一般の人が「わーキレイ」と呟いているのに「いいのかな」という思いが頭をもたげてきた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった