ラサール石井
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ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

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 私は「リアリティーショー」というやつが苦手だ。

 たいていは何人かの男女が一定の条件下の中で競争したり恋愛したりし、その「リアル」を見せる。しかしそれは「リアル」なのだろうか。

「一定の条件下」という段階ですでに大きな意図があり、そこに新たに条件をつけたりルール変更するだけで、出演者になんらかの方向づけができる。台本はなくても一人の人間を呼んで「ちょっとこうして」と耳打ちすれば事態は大きく変わる。

 本当の「ドラマ」にはまず何よりも出演俳優へのリスペクトがあり、演者と演出家の間には信頼関係がある。しかし「リアリティーショー」を見ていると、演出家にとって、演者が一つの駒のように私には思える。それが苦手なのだ。

 出演者は生身の自分をさらけ出しつつ、番組の意図に沿って動かなければいけない。それはかなりの重圧であろう。その姿は水槽に入れられた何匹かの魚にも見える。一見、自然の姿にも見えるが、温度を変えたり餌を与えなかったりすれば、魚たちが苦しんでいる姿を見ることもできる。それは当然真の「リアル」ではない。

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