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ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

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 私は「リアリティーショー」というやつが苦手だ。

 たいていは何人かの男女が一定の条件下の中で競争したり恋愛したりし、その「リアル」を見せる。しかしそれは「リアル」なのだろうか。

「一定の条件下」という段階ですでに大きな意図があり、そこに新たに条件をつけたりルール変更するだけで、出演者になんらかの方向づけができる。台本はなくても一人の人間を呼んで「ちょっとこうして」と耳打ちすれば事態は大きく変わる。

 本当の「ドラマ」にはまず何よりも出演俳優へのリスペクトがあり、演者と演出家の間には信頼関係がある。しかし「リアリティーショー」を見ていると、演出家にとって、演者が一つの駒のように私には思える。それが苦手なのだ。

 出演者は生身の自分をさらけ出しつつ、番組の意図に沿って動かなければいけない。それはかなりの重圧であろう。その姿は水槽に入れられた何匹かの魚にも見える。一見、自然の姿にも見えるが、温度を変えたり餌を与えなかったりすれば、魚たちが苦しんでいる姿を見ることもできる。それは当然真の「リアル」ではない。

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