「愛の不時着」現象が終わらない訳…北は韓国の“エンタメ”

公開日: 更新日:

 北朝鮮の軍人と韓国の財閥令嬢の恋愛を描いた韓国ドラマ「愛の不時着」は一向に人気が衰える気配がない。物語の舞台こそ北朝鮮だが、「愛の不時着」は王道のラブストーリー。新しい“北朝鮮観”に新鮮さを感じる人も多そうだ。

「今年で朝鮮戦争勃発から70年。昔は敵対国で、悪いイメージばかりでしたが、時代とともに、北朝鮮のイメージは柔らかくなりました。その背景には、脱北者が増加し、北朝鮮の内部が明らかになってきたからだと思われます」(韓国芸能ライター・松庭直氏)

 韓国人にとって、敵対する北朝鮮の立ち位置は歴史とともに変化してきた。

 休戦後、韓国では北朝鮮を題材にした作品がいくつも作られたが、あくまで北朝鮮は敵対国として描かれてきた。軍事政権時代の韓国は検閲が厳しく、たとえ芸術作品だとしても北朝鮮を敵対国以外として描くことは難しかったようだ。しかし、時代は変わった。

 1990年代に入ると時の大統領である金大中が規制を緩和し、比較的自由に映画やドラマが制作できるようになる。その時代に生まれたのが、当時、歴代最高の観客動員数を樹立した映画「シュリ」だ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る