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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

芸能記者が野球選手の私生活を追い始めたのは江川卓が最初

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 江川の結婚を機に野球選手の主に女性関係は、暴くことの得意な女性誌が参入していった。プラン会議でも野球選手の話が出始めたが、知名度など野球に興味ない人でも知っている選手がまず最優先。さらに、報じる中身が課題となった。相手が芸能人や有名人なら交際でも可だが、一般人なら「結婚」のタイトルを打てることが原則となっていた。

 当時の野球選手の遊び場は銀座や六本木のクラブ。結婚となると決定的なものはわかりにくく、空振りが大半だったが、意外なことがシーズンオフに判明した。選手が結婚発表するとき、相手の肩書の欄に「家事手伝い」というのがよく見られた。今や死語に近い「家事手伝い」。仕事はしておらず、炊事・洗濯など家のことを手伝っていることを意味するが、よく調べてみると、「昔、銀座にいた女性」というのが少なくなかった。

 野球記者によれば、「やはり結婚相手がホステスというのに抵抗があった時代だったと思う。2人の間で結婚が決まると、店を辞めてしばらく間を置いてから結婚発表する。無職とは書きにくく家事手伝いにしていたのだと思う」と聞いた。

 プロ野球選手も今や女子アナやタレントと結婚する選手も増えた。さらにサッカー選手から関取まで取材対象になる注目スポーツ選手は広がり、内容も結婚から離婚、不倫まで報じられる時代になった。 (つづく)

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