衝撃的過ぎる!「わたしは金正男を殺していない」の迫真度

公開日: 更新日:

「映画の神が降りてきた」

 メガホンをとったのは、「おしえて!ドクター・ルース」(19年)など豊富な経験を持つドキュメンタリー作家のライアン・ホワイト。彼は、実行犯女性が生まれた貧しい集落の生家まで訪れ、家族や親類にもカメラを向けている。さらに北朝鮮の平壌を取材したり、暗殺当日のカメラ映像を3DCG化して分析し、8人もの北朝鮮工作員の動きを暴き出すなど、さまざまな角度から事件の再構築を行う。そこから浮かび上がるのは、貧しい女性の弱みにつけこみ、最悪の搾取が行われたバックストーリーだ。

「犯行直後に彼女たちが空港から逃げた事実や、VXガスのついた手をすぐに洗いに行った映像などが支える“確信犯説”に、映画はファクトの積み重ねで真っ向から挑みます。何より驚くのは、監督は死刑確実といわれた2人の裁判の判決前の時点で製作を始めたということ。つまり結果を知る前に作り出したわけですが、映画の結末はおよそドキュメンタリーとは思えない、計算されつくしたかのような完璧なエンディングです。映画の神が降りてきたとはこのことで、背筋がゾクッとしました」(前田氏)

 常識外れの暗殺事件は、あの後どうなったのか。断片的にしか知らない日本人には目の覚めるような作品だ。映画は10日から公開。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    バナナマン日村が体調不良で休養するまでの“暴食・連食デイズ”と妻・神田愛花「お腹いっぱい食べさせる」の献身愛

  4. 4

    高市首相は筋金入りの嘘つき! 経歴詐称疑惑で米下院関係者が決定的証言「インターンだった」SNSで猛拡散

  5. 5

    高市早苗氏に経歴詐称疑惑…事務所が認めた!「議会立法調査官」は“造語”だった

  1. 6

    「2世タレント」がまた! 俳優の村上虹郎が交際女性への壮絶DVで書類送検…父親は村上淳、母親は歌手UA

  2. 7

    国民民主に公認取り消された娘が自死、母親も追うように…党内を震撼させた玉木代表の「長文釈明」

  3. 8

    バナナマン日村が突然の休養発表 超売れっ子がネタにしていた肥満体形…ロケ番組多数に心配の声やまず

  4. 9

    高額療養費制度があるから医療保険はいらない? 病院の窓口業務を行う筆者が実際に骨折して感じたこと

  5. 10

    NHK朝ドラ「カムカム」村上虹郎の未知数な魅力…“2世枠”飛び越えた存在感が話題