中村獅童はコロナ禍が生んだ“最大の好機”をものにできるか

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 再開して4カ月目の歌舞伎座は例年通り、「顔見世」となっているが、今年はコロナ禍の4部制が続いており、大幹部が揃うわけにはいかなかった。

 最もチケットの売れ行きがいいのは第1部、猿之助の「蜘蛛の絲宿直噺」。これまで「蜘蛛絲梓弦」として上演されていた舞踊劇を改作したもので、準新作といえる。笑三郎と笑也は、歌舞伎座再開後は初めての出演で、猿弥も加わり、まさに息の合った役者たちによる、安定した一幕。

 第2部は、尾上菊五郎が市川左団次と「身替座禅」に出て、第3部は、松本白鸚が「一條大蔵譚」に出て、大幹部の出演はこれだけ。

 第4部は中村獅童が、「義経千本桜/川連法眼館」で狐忠信を17年ぶりに演じている。

 猿之助主演の第1部には、中村福之助、菊五郎主演の第2部では中村米吉、白鸚主演の第3部では中村壱太郎、獅童主演の第4部では市川染五郎と中村莟玉と、どの部も、一門・一族の枠を超えた若手が配されているのも今月の特徴。普段ならあり得ない座組で、非常時が生んだ顔合わせだ。

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