著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

憎まれ役の山田耕筰は志村けんさんの笑顔で最後に救われた

公開日: 更新日:

 波乱続きだった「エール」も11月27日、ようやくフィナーレを迎えた。最後は出演者たちによるコンサート。窪田正孝(32)が司会。山崎育三郎(34)が中村蒼(29)のギター伴奏で「船頭可愛いや」を歌い上げると、薬師丸ひろ子(56)も「高原列車は行く」で美声を披露した。なかでも圧巻は、劇団四季出身で馬具職人役の吉原光夫(42)。ドラマでは歌う場面がなかったが、今回「イヨマンテの夜」を熱唱。NHKホールに力強い歌声を響かせた。

 視聴者にとって思いもかけないプレゼントになったわけだが、一番の僥倖はその前日の放送だったかもしれない。ドラマとしては実質的な最終回の第119話で、小山田耕三役の志村けん(3月29日没、享年70)の姿が見られたことだ。しかも、これまでに一度も使われていない初出し映像である。10月1日(第79話)の放送の際、番組公式ツイッターが志村の出演について「この日が最後の登場となりました」と伝えていただけに、思わぬサプライズだった。

 他の出演者がNGを出しているのを見て、無邪気に笑う志村の姿がたまたま映像に残っていたのだという。出演場面では常にしかめっ面をしていただけに、本来の志村らしい表情が見られてファンたちは安堵したに違いない。そして何より喜んでいるのは、天国にいる小山田のモデル、山田耕筰ではないだろうか。ヒール役として、ちょっと憎たらしく描かれていただけに、最後に見せた志村のにこやかな表情で救われた気がする。日本におけるクラシック音楽の第一人者として知られる山田だが、その実像は猥談好きの茶目っ気たっぷりの人物だったと伝えられる。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  1. 6

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意