著者のコラム一覧
井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

おかもとまりは加害者と対面 いまや匿名性は“幻想”である

公開日: 更新日:

 つまるところ、匿名性の幻想のなかでは誰もが炎上加害者となりえるし、逆に誰もがまた炎上被害者ともなるのだ。

 コロナ禍にあって、ストレスのはけ口をネットに向けている例も少なくない。だが、匿名性は幻想である。手続きを踏んで情報開示を行えば、時間はかかっても必ず実名を含む個人情報は明らかになる。実際、弁護士の助力のもと、一般人が炎上加害者を裁判で訴えるケースも報じられることが増えている。

 炎上をさせる動機として、「(加害者の)自身へのゆとりのなさや自信のなさ、相手と比べてしまうということが要因になると感じた」と、前述のおかもとは振り返っていたが、そのとおりだろう。分断、不寛容が指摘され、幸福を感じにくい世の中だからこそ、日常のコミュニケーションぐらいは優しさや寛容に寄り添うべきではないか。

 携帯電話からスマートフォンに進化し、常に高速・大容量のネットが手元にある状態が続いているとはいえ、ネットは誰かのストレス解消法として用意されているものではない。道に唾を吐くように炎上に加担し、罵詈雑言、流言飛語を書き込めば、その代償を払わされるハメになると心したい。 (おわり)

【連載】2020年下半期ネット炎上事件簿

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景