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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

記者にとって「雑談」は最重要…90年代の珍企画とその顛末

公開日: 更新日:

 コロナ禍の長い自粛生活で気が付いたことがある。人間には「雑談」が必要だ。仕事はリモート。話す相手は家人かせいぜい近所の人。後は電話しかない。女性は友達と電話で1時間ぐらい平気で話すが、男は仕事以外で長々と電話するのは苦手。

 やはり会って話す。こんな単純なことが制限されるからストレスがたまる。みんなおしゃべりに飢えている。我慢できずに男は飲み屋で談議。女性は井戸端会議。マスクも忘れて会話が弾む。飛沫が飛び感染が広がる。

 そんなことを実感する自粛期間だ。改めて雑談の大切さを知る。男の居酒屋談議は仕事の愚痴から下ネタまで幅広いが、メディアでは大切な要素である。

■意外と難しい「1日3人と会って話をするように」の教え

 文春では「1日3人と会って話をするように」と教えられた。芸能記者だから相手は芸能関係者である必要もない。仕事・男女・年齢問わない。これが毎日会うとなると意外と難しい。怠ることもよくあったが、雑談から得るものはあった。「女優の○○がうちの近くに住んでいる」「六本木の知り合いの店に歌手の〇〇が来ている」といった話から企画につながるアイデアまであった。

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