女優・山田愛奈の軌跡 映画「ダンシング・マリー」のヒロインに大抜擢

公開日: 更新日:

 女優の山田愛奈(23)が出演する映画「ダンシング・マリー」(キグー配給)が11月5日に公開される。オーディションを勝ち抜き、ヒロインに抜擢されたが、本人はなぜ自分が選ばれたのか分からないと話す。

 ◇  ◇  ◇

「オーディションでは実力が出せず、恥ずかしいくらい何もできなかったんです。緊張しすぎてセリフは全て飛んでしまい、監督との質疑応答も無表情に……。頭が真っ白になって、自分の荷物まで忘れて帰ったんです。『これは落ちたな』と思っていたところに合格と聞き、驚いたことを鮮明に覚えています。そして、なぜSABU監督が選んでくださったのか、いまだに何も聞いていないんです(笑い)」

ヒロインと運命的な共通点

 本作では、霊視ができる女子高生・麻田雪子役を演じる。ミステリアスな雰囲気が漂う山田にピッタリだが、ある運命的な共通点があって……。

「幼いころ、私も人間の霊や猫の霊が見えました。家族も見える人が多かったので、怖いと思うこともなかったんです。大人になってからは見えなくなりましたが、たまに現場で感じることも。身を清める塩のスプレーを持ち歩いてます」

 物語は雪子の能力に導かれ展開していく。役作りでのこだわりは?

「特殊能力がある部分に、あまりフィーチャーされたくなかったんです。霊視ができる以外は、普通の女の子と変わりません。人柄が伝わるように喜怒哀楽を意識しながら表現しました」

介護福祉士から一転

 女性誌「non-no」の専属モデルを卒業後、女優として活動の幅を広げている。芸能界に入ったのは、スカウトがきっかけだった。

「高校生のとき、地元のフリーペーパー『新潟美少女図鑑』で、習い事の延長線上としてモデルをしていました。それが気づいたら東京にいたんです(笑い)。もともと介護福祉士を目指していたので、芸能界に興味はなく、ましてや自分が出る側なんて考えたこともありませんでした。演技も苦手で、レッスン中に怒られることもしばしば。それが徐々に、怒られないためには演技力を上げればいいんだって、やる気に火がついたんです」

 演技に集中することで、自分の持ち味を生かせることに気がついた。

「長所であり短所でもあるのですが、実は多趣味で飽きっぽい性格なんです。好奇心旺盛で、挑戦したい気持ちが常にあることは役者にとってはプラスでした」

 今後、演じてみたい役柄は?

「今まで内気で繊細な役や、何かを秘めている役が多かったので、天真爛漫な役を演じてみたいです。演技は、ひとつのことを吸収しても、別の現場だと同じような場面でも微妙に違う。そういったところが面白いし、終わりや正解がないところに魅力を感じています」

(取材・文=白井杏奈/日刊ゲンダイ

▽やまだ・あいな 1998年、新潟県出身。講談社が主催する「ミスiD2015」に入選し、デビュー。「non-no」(集英社)専属モデルを経て、女優として活躍中。主な出演作に、映画「最低。」(17年)、「いつも月夜に米の飯」(18年)、関西テレビ「名もなき復讐者 ZEGEN」(19年)、映画「シグナル100」(20年)、「NO CALL NO LIFE」(21年)、LINE NEWS VISION「上下関係」(21年)など。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  3. 3

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  4. 4

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  5. 5

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  1. 6

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘

  2. 7

    男子バレー小川智大と熱愛報道のCocomi ハイキューファンから《オタクの最高峰》と羨望の眼差し

  3. 8

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 9

    Snow Manライブで"全裸"ファンの怪情報も…他グループにも出没する下着や水着"珍客"は犯罪じゃないの?

  5. 10

    サントリー角ハイ「井川遥ママ」に復活待望論…CM刷新の裏にチラつく永野芽郁&田中圭の影

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相が招いた「対中損失」に終わり見えず…インバウンド消費1.8兆円減だけでは済まされない

  2. 2

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  5. 5

    「NHKから国民を守る党」崩壊秒読み…立花孝志党首は服役の公算大、斉藤副党首の唐突離党がダメ押し

  1. 6

    国民民主党でくすぶる「パワハラ問題」めぐり玉木雄一郎代表がブチ切れ! 定例会見での一部始終

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  3. 8

    男子バレー小川智大と熱愛報道のCocomi ハイキューファンから《オタクの最高峰》と羨望の眼差し

  4. 9

    長女Cocomiに熱愛発覚…父キムタクがさらに抱える2つの「ちょ、待てよ」リスク

  5. 10

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ