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細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

五木ひろしの光と影<3>松山まさるの将来性を“予言”…新人歌手の運命を変えた恩師の急逝

公開日: 更新日:

 芸能誌「月刊平凡」(1965年8月号)では当時の人気テレビ番組の担当ディレクター4人による座談会「おしゃべり採点簿」が企画されている。テーマは「これから伸びる新人歌手」について。ちなみに4人のディレクターとは、井上博(NHK「若い河」担当)、秋元近史(日本テレビ系「シャボン玉ホリデー」担当)、田中敦(TBS系「ロッテ歌のアルバム」担当)、千秋与四夫(フジテレビ系「歌の饗宴」担当)である。

■「伸びた」のは布施明、奥村チヨ、松山まさる

 座談会で名前の挙がった新人歌手の中で実際に「伸びた」のは、布施明と奥村チヨ、そして後年、五木ひろしに変身する松山まさるの3人となる。デビューしたばかりの松山まさるについて、彼らディレクターは次のように評している。

秋元 コロムビア。ここは強烈なのをそろえているよ。(中略)

田中 歌にひなびたよさがある松山まさる。こちらは「歌うミスター平凡」だ。

井上 急に、パッと出る歌手じゃないようだけどね。

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