著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<87>早貴被告はドン・ファンの簡単な祭壇に一度も手を合わせなかった

公開日: 更新日:

 夕方近くまで野崎幸助さんの遺体の脇で一人で過ごしていると番頭格のマコやんがやってきた。

「なんや一人かいの? さっちゃんたちは?」

 携帯電話を取りにいったことを話した。この頃から家の前にマスコミ関係者らしき男女がたむろするようになり、何度もインターホンが鳴らされた。画面を見てドン・ファンと関係のない者は無視することに決めた。

 マコやんが出て30分以上過ぎてから、やっと2人は戻ってきた。

「どこに行っていたの?」

「息が詰まるから少し喫茶店にいたのよ。遅くなってゴメンなさいね」

 家政婦の大下さんはそう言って少し頭を下げたが、とても反省をしているような態度ではなく、早貴被告も当然といった態度だった。

「仏さまをほったらかしにしたら罰が当たるぞ。ご飯もかえていないし」

 すると早貴被告は、インスタントのご飯をチンして茶わんに移してから霊前に置いた。

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