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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「諦めなくてよかった」を体現するおいでやす小田の大声ツッコミ

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 小田はピン芸人として「R-1ぐらんぷり」(フジテレビ)の常連だった。10年から6回連続で準決勝に進出し、16年からは5回連続決勝進出という驚異的成績を収めた。この大会に優勝してのブレークに懸けていたが昨年に突如、出場資格が改定され、出場すらかなわなくなってしまった。

 絶望感にさいなまれた2人だが、それが逆に追い風になった。「先日、僕たち、寝て起きたら漫才しか残ってませんでした」という掴みで、観客を味方につけて快進撃し、準優勝。「ずっと、ヘコんで引きずるタイプだった。それをやめた瞬間よくなった」(日本テレビ「人生が変わる1分間の深イイ話」21年1月18日)という小田は、持ち前の大声ツッコミでバラエティー番組を席巻した。

「アメトーーク!」(テレビ朝日)では「おいでやす小田大好き芸人」(21年4月29日)まで企画されるほど。そこで麒麟・川島は「今、日本のボケ芸人が全員抱かれたいツッコミ」と評した。

 もうやめようと思ったことは何度もあった。ピン芸人は「解散」など明確な区切りがないため、やめようと思えばすぐにやめられてしまう。「だから隣り合わせ」(TBS中居正広の金曜日のスマイルたちへ」21年6月18日)なのだ。

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