著者のコラム一覧
城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

故・夏目雅子さんの正直さ 1年ぶりの仕事の理由を聞くと「子宮にヘンなでき物ができて…」と

公開日: 更新日:

 これまで多くの女優と会ってきた。すてきな個性の方がたくさんいたが、この坂口さんのほかに、自分の中で「こんなに素直で正直で、かわいい女性は初めてだ」と思ったのが、1985年に27歳の若さで亡くなった夏目雅子さんだ。

 もう“時効”だから許されると思うが、初めて会ったのは、あるテレビドラマの取材で、スポーツ紙6紙の記者だけが集まった時だ。僕もかけ出しの記者で、彼女が「1年ぶりに仕事をする」と語り始めた。なぜ1年ぶりなのか、その間、何をしていたのかと当然質問するのだが、とても素直な返事が戻ってきた。彼女の言葉をそのまま再現するとこうだ。

あの、子宮にヘンなでき物ができて、長くかかってしまって……」

 ちょっと待ってと彼女の二の句をとどまらせ、6人で話し合い、聞かなかったことにすると申し合わせて説明した。

「具体的なことを言わなくても大丈夫ですよ。女優さんだから、体調を崩して長引いたとか、なんとか」

 夏目さんは、「ああ、そういうものですか。ありがとうございます」と礼を言ってきた。本当にスレていない、取材した記者はみんな、その時、いっぺんにファンになってしまっていた。

 あの時の記者仲間はこの話を覚えているだろうし、彼女が亡くなった後も内緒にしてきたに違いない。古き良き時代のこと……今なら「衝撃の告白」といったタイトルでYouTubeか何かで伝えただろう。

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