著者のコラム一覧
北島純映画評論家

映画評論家。社会構想大学院大学教授。東京大学法学部卒業、九州大学大学院法務学府修了。駐日デンマーク大使館上席戦略担当官を経て、経済社会システム総合研究所(IESS)客員研究主幹を兼務。政治映画、北欧映画に詳しい。

映画で理解する「インドは何が凄いのか?」 大ヒット中「RRR」は製作費97億円の超大作!

公開日: 更新日:

 世界最大のデモクラシー国家としての政治的安定性と豊富な人的資源がインドの戦略的重要性を押し上げている。ウクライナ戦争におけるロシアと米欧の対立でもモディ政権の巧みな中立外交は光っており、「ロシアから撤退、中国も危ない」となると、投資先、ビジネス進出先としてインドの魅力は今後さらに増すに違いない。

 我が国にとってインドは「自由で開かれたインド太平洋戦略」の要でもあり、今後の台湾有事を想定した場合、いっそうインドの地政学的重要性は顕著となろう。

 他方で、植民地支配の置き土産とも言うべき「英語」がインドの人的資源を支える基盤にもなっている。英語話者の数はアメリカに次ぐ10億人。論理的思考に強いという評価も高く、プログラミングを中心とするIT分野で世界的な人材を輩出しており、マイクロソフト、グーグル、アドビのCEOは皆インド人だ。

 英国でも10月に首相に就任したリシ・スナク(42)は、パンジャブ地方に由来するインド系移民の息子で、英国史上初めての「非白人・アジア系・ヒンドゥー教徒」の宰相になった。21世紀は「インドの時代」という声も上がる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった