著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

冬ドラマで残念な「大病院占拠」櫻井翔と「6秒間の軌跡」本田翼…新境地開拓には実力不足

公開日: 更新日:

橋爪功&高橋一生を相手に本田翼の力量不足は明らか

 もう一人、残念なのは「6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱」(テレビ朝日系、土曜午後11時30分)の本田翼。父の橋爪功と息子の高橋一生が営む花火店が舞台。橋爪と高橋は2021年のNODA・MAP舞台「フェイクスピア」で共演して意気投合、橋爪自ら「一生とドラマをやりたい」とプロデューサーに持ちかけて実現した。「フェイクスピア」を見に行ったものとしてはうれしく、楽しみだった一本だ。

 橋爪と高橋の丁々発止はなんとも心地よく、父は亡くなった後、息子にしか見えない幽霊として再び登場するが、幽霊もちゃめっ気があって橋爪にぴったり。そこに登場するのが本田で、父の死後一人になった息子のところに客として現れ、住み込みで雇ってほしいと押しかけてくる謎の女性・水森ひかりを演じる。

 出演者は主にこの3人で、3人芝居のようなもの。そんな中で、橋爪、高橋と比べ、本田の実力不足は歴然だ。これがもし満島ひかり安藤サクラ黒木華だったらと思ってしまう。本田はモデルとしては人気だし、CMでも実にチャーミングに見える。そちらに力を入れてはどうだろうか。

 いまどきマルチタレントははやらない。2人とも新境地開拓などと欲を出さず、それぞれの道を極めてほしい。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」