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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

大河「どうする家康」世界トレンド1位は本当にスゴイ? 救いは本編後の松重豊ナレーション

公開日: 更新日:

 NHK大河ドラマ「どうする家康」をモヤモヤした気分で見ている。初回視聴率は15.4%、第2話15.3%だが、動画配信サービスNHKプラスの視聴数は歴代1位、ツイッターの世界トレンド1位とかで鼻息も荒い。

 そもそも疑問なのがこの「世界トレンド1位」というワード。これがどれだけすごいのか、「モンドセレクション金賞」とどちらがすごいのか、誰か教えて欲しい。

 SNSで呟くのは若者が圧倒的に多く、らくらくホン世代は不満があってもただそっとチャンネルを替えるか、電源を切るか。それゆえ積極的に声を上げる松本潤ファンの「面白い」の声がクローズアップされるわけだが、それを信じ、紅白に続き、大河まで若者に迎合する風潮にがっかりだ。

■CGは笑えるレベル

 最初に「あちゃー」と思ったのがCG。プレステの「信長の野望」が始まったかと思った。

 乗馬シーンも疾走する馬のたてがみが微動だにせずCGまるわかり。最新技術を駆使したとはいうけれど……。

 21年「青天を衝け」の時、渋沢栄一の故郷・血洗島村を東京ドーム5個分に及ぶ広大なセットで再現していると、主役の吉沢亮が誇らしげに語り、セットに負けないような芝居をしなければ、と意気込んでいた。自分のためにこんなにすごいセットを作ってくれたんだと感激すれば、それに応えようと思うものだ。クロマキーの前で芝居をさせられる俳優のモチベーションはいかに。技術の開発もいいけど、大河で実験することはない。

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