片岡鶴太郎さんは人生100年時代を実践! 「120歳まで生きる腹づもりで、初めて100まで生きられる」

公開日: 更新日:

片岡鶴太郎さん(俳優・画家/68歳)

 俳優や画家、さらにヨガ実践家としても知られる片岡鶴太郎さんが著書「老いては『好き』にしたがえ!」を発売した。死ぬまでにやりたいことはヨガの聖地インドで聖人と会うこと。100歳まで生きると決めている鶴太郎式健康法から、老いても元気に生きる秘訣を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 つねに好きなことをやってきたので、改めて聞かれると、とくにはないんですけども、死ぬまでにと問われると、インドの聖地に赴き、ヨガをやりたい。これは切実な思いです。

 ヨガを始める前には3、4回行ってるのに、ヨガを始めて12年、一度も行ってないんですよ。

 一度航空会社から「鶴太郎さんのインドヨガツアーをやりましょう」と企画を持ちかけられたのですが、コロナ禍になって頓挫。だから、ヨガをやられてる方と同行するツアーをぜひ実現させたい。その時、私のヨガのマスター(師匠)も一緒に行ければ、インドに詳しい方ですから有意義な旅になるでしょう。

 私はヨガの聖地で瞑想して新たなエネルギーを注入したいし、ヨガの聖人とお会いしてお話をお聞きしたい。ヨガを始める前に聖人のお話を聞くより、ヨガを行っている今なら理解できることも多いと思います。

 私一人ならドキュメンタリー番組の企画でも。私はヨガを始めた当初だけはバラエティーでトークのネタにしていましたけど、その後はオチャラケて話すことは一切やめ、ヨガをやる姿も見せませんでした。12年間続けてきた今なら、ヨガの成果としてインドで秘技をお見せしたりするのもいいかもしれません。死ぬまでには行きたい。といっても私が死ぬのはだいぶ先でしょうけど(笑)。

 長生きするため、体のためにやってる私の生活サイクルについて何となく知ってる方もいるとは思いますが、ご説明しますと、今日は夜の10時に起きました。朝じゃなくて夜です。だから、寝るのは仕事を終えた夕方すぐです。

 起きて雑用をやってから、ヨガをたっぷり3時間は行います。季節によってはヨガの最中に夜が明けてきます。

 夜明けに朝食。自分で作りますが、脂っこいものは作りません。メニューは煮物とか酢の物など和食がほとんど。あとは季節の果物。

 食事はこの時の1回きりですから、たっぷり食べます。そして今日は8時50分に自宅を出て、仕事に向かいました。

 体のためにやっていることはたくさんありますが、私たちの世代で気をつけたいことを一つ言います。仕事をリタイアするとどうしてもインドア生活になり、座ってテレビばかり見たりと座りっ放しになると思うんです。座りっ放しは血液が滞るというか、血流が悪くなりがちなので、体にいいことではない。座ると動くのがイヤになっちゃうでしょ。中年の働き世代も立場上、デスクワークが多いと思いますしね。

 だから、1時間、可能なら30分に1度は立ち上がることをオススメします。できれば立って仕事するといい。

 私は絵を描くアトリエを少し模様替えして、立って描くようにしたんです。それまではテーブルで描いてましたけど、外で風景画を描くように立って、キャンバスと対面して描く方が体によく、効率が上がりました。立ってると、こまごまと動けてうまく描けるんですよ。

 デスクワークは前かがみで猫背になった姿勢が固まっているでしょ。立ち仕事でやれたら、楽で効率的だと思います。私はこの仕事のやり方を提唱したい。

 絵画の方は40歳になる前から始めたのですが、死ぬまでにどういう絵を描きたいかはわからないんです。どういうジャンルの絵で、何がモチーフになっていくかは気持ちの流れに任せたい。だから「自分がこれから80歳、90歳、100歳になるたびにどういう絵を描きたくなるか」に興味がありますね。

 先ほど、死ぬのはだいぶ先と言いましたが、私の目標はまず「100歳まで生きる」ですから。だから、私の場合、死ぬまでにやりたいことの第一は100歳になること(笑)。人生100年時代を実践する。120歳まで生きる腹づもりでいて、初めて100まで生きられるんだと思いますよ。

 ですから、現実問題として、100まで生きる準備をしておかないといけない。本当に生きちゃうから(笑)。

■運動とヨガで得た呼吸法

 まず大切なのは健康。そのためには運動とヨガで得た呼吸法の実践。食事で言えば、食べ過ぎない。おじいさんになって1日に4食食べてちゃダメですよ。私は年をとってからは1食でもいいと思います。そのかわり一度にたくさん食べますが。

 大切なのは空腹の時間をつくること。空腹の時間がある方が免疫力が上がるという話もあります。でも、ほとんどの人は空腹の時間をつくらないでしょう。それだと太りやすいし、体も消化するのに疲労しますからね。空腹の時間は体が休めるんですから。

 私は普段はお肉は食べません。月に1回催してあるランチ会の時にいただく程度。年をとると肉を消化するのに体力がいるから、私は肉を欲しいと思わないんですよ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった