「木漏れ陽」沖田臥竜著
「木漏れ陽」沖田臥竜著
暴力団に籍を置く気の荒いヤクザ、小泉拓朗は妻の雪乃と別れたが、ときどき娘と息子が泊まりに来る。雪乃が厳しくしつけているのに、拓朗の家に泊まるたびにそれが崩れてしまうので、雪乃は機嫌が悪い。
ある日、親分が襲撃されて死亡したので、それをきっかけにヤクザをやめ、マンガ家になることにした。ところが子どもがお父さんがマンガ家だと教師に言ってしまったので、グーグルで検索でもされたら、ヤクザの経歴がバレてしまうと怯えている。
そんな中、拓朗は電話で編集者とケンカをした後、胸に激痛を感じてうずくまった……。
がんで余命宣告をされた男が何を残そうとしたかを描く。
(角川春樹事務所 1760円)