熱中症の経験者は「白内障」のリスクが3~4倍高くなる
最近、白内障に紫外線が関係していることがわかってきました。金沢医科大学眼科学講座主任教授の佐々木洋医師らは、世界各地で紫外線の被曝量と白内障リスクの関連について調査し、発表をしています。
それによると、「紫外線の被曝量は、水晶体の中央部分が濁るタイプの白内障(核白内障)のリスクと関連している」「子どもの頃に紫外線をたくさん浴びている人は成人後の白内障リスクが大きい」「紫外線の被曝量が多いと核白内障のリスクが増すが、屋外での活動時間を減らしたりサングラスをかけるなどするとリスクが変わる」とのこと。
また佐々木医師らは、2016年1月から23年2月までのレセプトデータを利用し、追跡可能だった約260万人の診療データを「熱中症の発症歴あり/なし」にそれぞれ分類し、白内障の発症率を比較しました。すると、「熱中症にかかったことがある人は、そうでない人より白内障リスクが3~4倍高い」という結果だったのです。
紫外線や真夏の暑さは、目にも良くありません。紫外線および熱中症対策は、目の健康を守る確実な手段となります。