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羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

ゴルフは人生の縮図、若者の「勢い」だけでなく苦戦する選手の「復活力」にも注目しています

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 L・ウォード(21)がプロ転向初戦に優勝したISPSハンダ・スコットランド女子オープンは、ゴルフ界の縮図を見ているようでした。

 大会レコードの通算21アンダーで頂点に立ったウォードは、つい2週間前までは世界アマチュアランキング1位の大学生でした。これまでの実績と今月の欧州女子ツアー優勝やエビアン選手権3位などで、今季から新設された米ツアーメンバーの資格を得るためのポイント制度「エリートアマチュアパスウェイ」により、この大会からプロになった新人です。

 身長173センチで体幹もしっかりしており、思い切りのいいスイングで飛距離が出るだけでなく、アイアンの精度や巧みな小技、強気なパッティングという総合力が光りました。そんな若手の頭には「逃げ」や「安全策」などありません。ツアールーキーの竹田麗央(22)に似ていますが、怖いもの知らずの攻撃的なゴルフは見ていて楽しいものです。ここ3試合、優勝-3位-優勝ときた勢いは自信となり、今週の全英女子オープンでも上位争いは必至でしょう。

 少し心配なのは、米ツアー参戦4年目の古江彩佳(25)です。昨季はメジャーに勝ち、平均ストロークトップの称号「ベアトロフィー」も手にした最高の年でした。予選落ちも24試合でダブルス戦の1度だけ。それが今季はまだ18試合で4度目です。そのうち2試合は大事なメジャーで、今回は3年前に勝っている相性のいい試合でした。5月に2試合連続で予選カットの次に4位になり、「大火事になる前にボヤで収まった」と思いましたが、今回もショットは曲がるし、短いパットも度々外すなど、古江らしくないプレーが見られました。今年は西村優菜(24)もスイングに悩んで不振です。

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