「植物たちに心はあるのか」田中修著

公開日: 更新日:

「植物たちに心はあるのか」田中修著

 植物たちの生き方とそれを支える巧みな性質や仕組みを解説するサイエンスエッセー。

「やさしく励ます言葉をかけて植物を育てると、きれいで美しく立派な花が咲く」などと言われるが、植物生理学者の著者によると、残念なことにそんなことはないという。

 だが、植物たちは言葉は理解できないが「触られる」という刺激は感じる。刺激を感じた植物は、触られていないものに比べ、茎が太くなり伸びるのが遅くなり、背丈が低くなり、結果として大きく立派な花を咲かせることができるという。

 触られると葉を閉じるオジギソウの仕組みや、開花の前の年の夏につぼみを作り準備するサクラなど、身近な植物たちの不思議を紹介しながら、「心」を切り口にして植物たちの生態を読み解く。

(SBクリエイティブ 1045円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態