自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も
いつもの党内政局だ。
自民党は大敗した参院選を総括する「両院議員懇談会」を28日午後に開催する。党総裁でもある石破首相は続投を表明しており、その意図を説明する見込み。ただ、党内では退陣を求める声が大きく、懇談会は大荒れ必至だ。
特に声がデカイのが、党大会に次ぐ意思決定機関である「両院議員総会」の開催を求めるために署名集めを行う中堅・若手議員だ。議決権のある「総会」は「懇談会」と違って強制力がある。彼らは総会開催にこぎつけ、正式に石破首相に引導を渡したいわけだ。
旧茂木派、麻生派、旧安倍派、旧二階派の議員が署名集めに奔走し、既に必要数に達した。署名集めを行う議員が言う。
「まずは懇談会で執行部の対応を見たい。退陣に向けた道筋を示すことなく『皆さんの意見は承った』みたいな半端な態度なら、懇談会では怒号が飛ぶでしょう。署名集めも勢いづくと思います」
執行部はどう対応するのか。森山裕幹事長は日刊ゲンダイに「懇談会では参院選の結果を総括するための委員会発足を報告する。委員会では多くの方の意見を聞き、8月中に結論を出す」と語ったが、これで収まりがつくとは思えない。「石破おろし」は止まらない可能性大だ。
というのも、バックにいるのが党重鎮たちだからだ。筆頭は茂木敏充前幹事長だ。26日に自身のユーチューブ番組で「衆院選、都議選、今回参院選で3連敗だ。スリーアウトチェンジの状態だ」と語り、公然と退陣を要求した。
「これまで旧茂木派メンバーが退陣要求や署名集めを展開していたが、ガマンできずに本人が表に出てきたのではないか。茂木さんは『次の首相』に色気がありますからね」(永田町関係者)
麻生太郎最高顧問も鼻息が荒い。署名集めには直接関わっていないそうだが、「麻生派議員が意をくんで動いている」(同前)。23日に石破首相と会談した際は「石破首相では選挙に勝てないという民意が示された」と突きつけたとされる。