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ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

紅しょうがは「THE W」5回目の決勝進出で悲願達成となった超肉食系女性コンビ

公開日: 更新日:

 昨年12月に行われた女性芸人限定のお笑いコンテスト「女芸人№1決定戦 THE W」で優勝したのは、熊元プロレス(33)と稲田美紀(34)の2人から成る紅しょうがだった。

 2017年に始まったこの大会で、彼女たちは毎年のように決勝に進んでいたが、惜しいところで優勝を逃し続けてきた。5回目の決勝進出でようやく悲願を達成した。

 これまでの決勝では漫才を披露したこともあったが、今回はコント2本で勝負をかけた。1本目は2人が熱烈な相撲ファンの女性を演じるコント。同じものを好きなファン同士の微妙な対立やすれ違いが描かれていた。2本目は相手の恥ずかしいミスを指摘し合う2人の女性のコント。後半で物語が意外な方向に展開していくのが見どころだ。

 どちらのネタでもボケとツッコミの役割が固定しておらず、それぞれが別のタイプのおかしな人を演じていた。その役柄が彼女たちのキャラクターにぴったり合っていたところが勝因だったのではないか。

 ふくよかな体と野太い声が自慢の熊元は、昔ながらの芸人らしさを備えた豪快なキャラクターだ。寝坊や遅刻も多く、酔っぱらって自宅マンションのフロアを間違えて他人の家に上がり込んだこともある。最近ではホストクラブに通って大金をつぎ込んでいる。

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