帰ってきた阪神の“Gキラー”に巨人は戦々恐々…完封含む16イニング連続無失点の苦い記憶よぎる
首位阪神の最終兵器が帰ってきた。
髙橋遥人(29)が昨16日の中日戦で、295日ぶりのマウンド。昨年11月に「左尺骨短縮術後に対する骨内異物(プレート)除去術」を受け、一軍公式戦の登板は昨年9月23日の巨人戦以来だった。
試合前に名前がコールされると、甲子園のスタンドから大きな歓声が起こる異様な熱気の中、いきなり初回に150キロをマーク。1点リードの四回に自らの失策もあって2点を失ったものの、6回4安打にまとめて大きな一歩を踏み出した。
試合前まで中日戦は通算7勝1敗、防御率0.90の竜キラーだったが、巨人も戦々恐々だ。さる球界関係者がこう言った。
「髙橋は巨人戦でも2021年に2試合に登板し、1完封を含む16イニング連続無失点。対戦防御率0.00と無類の強さを発揮していた。その前の20年は左肩の不調で開幕から出遅れたが、8月上旬に一軍に復帰すると、10月の巨人戦で14奪三振の快投でプロ初完投勝利を挙げた。22、23年と高橋が故障で離脱している間、原前監督は『阪神のあのいい左投手(髙橋のこと)のケガってどうなの? いつ帰ってくんの?』と、しつこく報道陣を逆取材していた。阿部監督もしかりで、巨人としては気になる存在なのです」
髙橋は「巨人はあの頃とは選手が変わっているから」と謙遜するが、巨人ナイン、首脳陣にはアレルギーがある。苦手左腕の復帰で、2位巨人としては、虎のシッポがますます遠のくことになりそうだ。