「不適切な昭和」葛城明彦著
「不適切な昭和」葛城明彦著
今、若者の間でブームとなっている昭和は、視点を変えるとあらゆる場面でトンデモがまかり通っていた時代でもある。社会常識の急激な変化で、昭和では普通だったことが、今は重大な犯罪行為だったり、世間では「あり得ない」といわれるようになっていたりする。
そんな昭和の「トンデモ」を集めて紹介する「裏」文化史。
成人男性喫煙率がピークの80%以上だった昭和41(1966)年ころは、電車・バス・飛行機内から飲食店や病院の待合室まで、基本的にたばこを吸えない場所など存在しなかった──という社会編から「理科の授業でよくカエルの解剖が行われていた」などの学校編、「女性は25歳で定年」という会社が多かったなどの職場編まで。
ジャンル別に昭和40~50年代のトンデモを紹介。 (中央公論新社 990円)