悪名高い「人質司法」を訴えた角川歴彦KADOKAWA元会長の勇気

公開日: 更新日:

 保釈後、代理人の弘中惇一郎弁護士から「これまで人質司法そのものを争う裁判はなかったけれど、戦いますか」と聞かれ、即座にやると答えた。贈収賄容疑に関しては別で争う。

 そうそうたる弁護団を組織し、人質司法が憲法や国際人権法に照らしてどれほど人権を侵害しているかを問う、わが国初の国を相手取った訴訟である。根腐れしているこの国の刑事司法を根底から変える裁判になるかもしれない。

 角川はこの問題を長年放置してきたメディアの責任も問う。

「人質司法は、強大な力を持つ検察が主導しながら警察・検察・拘置所・裁判所・メディアが一体となって維持されている『システム』なのだ」

 人質司法の維持に一役買ってきたメディアは恥を知るがいい。(文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到