ロックギタリスト山本恭司さんの“もう一つの顔”…高校の同級生・佐野史郎と「小泉八雲朗読会」でジョイント
■話を聞いた瞬間に「2人でやれば興味深いものになる」と確信
                         佐野も舞台に立つようになり、所属していた劇団「シェイクスピア・シアター」の芝居を渋谷のライブハウス「ジァン・ジァン」に見に行ったり、BOWWOWのライブを日本青年館や新宿の厚生年金会館に聴きに来てくれたり。
 それにしても「冬彦さんブーム」にはびっくり仰天しましたね。
 92年に放送されたテレビドラマ「ずっとあなたが好きだった」でマザコン男の冬彦さんを演じて大ブレーク。ちょうどロンドンに滞在中だったのでブームを知らず、帰国したら日本中で冬彦さん=佐野史郎を知らない人はいないくらいの有名人になっていました。
 佐野との付き合いは切れ目なく続き、06年に転機を迎えました。松江ゆかりの小泉八雲(日本研究家。本名ラフカディオ・ハーン)の「(怪談話など)朗読会をやるから一緒にやろうじゃないか」と誘われたのです。
 この年は矢沢永吉さんの全国ツアーのバンドリーダーをやることになっていたので「小泉八雲 朗読のしらべ」で脚本・朗読の佐野と構成・音楽の山本のジョイントが実現したのは07年からです。
 15歳からの付き合いですからね。話を聞いた瞬間に「2人でやれば興味深いものになる」と確信しました。
■ギリシャやアイルランドでも朗読会を
 小泉八雲の生誕地のギリシャ・レフカダ島、ルーツであるアイルランドでも朗読会をやりました。ギリシャでは佐野の語り口とボクのギターの一体感に感極まって泣いていた人もいました。
 これからもライフワークとして続けていきたいと思っています。 
 6月12日に心が躍るニュースが飛び込んできました。25年秋から放送されるNHKの連続テレビ小説が、小泉八雲の妻である小泉セツをモデルにした「ばけばけ」に決まったのです。ボクにとっても佐野にとっても、もちろん松江にとっても素晴らしい知らせでした。
 周囲から「佐野さんの出演と山本さんの音楽担当が実現してほしい」という声が聞こえてくると正直にいって誇らしい気持ちになります。
 なかなか難しいとは思いますが、そんなことが起きたりしたらうれしいですね。
(聞き手=峯田淳・絹見誠司/日刊ゲンダイ)
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