朝ドラ「おむすび」スナックママ役が話題の池畑慎之介さんが明かす 黒眼鏡を取ってニコッと笑った黒澤明監督から学んだこと

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池畑慎之介さん(俳優・歌手/72歳)

 映画ドラマ、舞台に出演、歌手としても活躍している池畑慎之介(ピーター)さん。放送中のNHK朝ドラ「おむすび」ではスナックのママ役が好評だ! デビューは17歳。56年になる芸能生活とこれからについて伺った。

 朝ドラ「おむすび」はギャル魂を持つ女の子が管理栄養士を目指しながら、大人になっていく物語です。神戸に移るまでの舞台、福岡・糸島には私の別荘があるし、糸島の観光大使もやらせていただいているので、少しは貢献できているかなと思っています。

 ヒロインの橋本環奈ちゃんも物語の舞台の福岡の出身。明るくて活発な女の子です。でも、キャピキャピしていなくてしっかりしている。さすがに主役をやれる女優さんだと思います。

 私はスナック「ひみこ」のママの役です。ヒロインのおじいちゃんを演じている松平健さんとは昔からの知り合いだし、おばあちゃん役の宮崎美子さんとは映画「乱」でご一緒した仲。同じ九州出身の気心の知れた友人です。

 ドラマの中で糸島のイベントをやった時、私はアフロヘアで登場しました。実はあれは家にあったもの。友人のRIKACOさんとは一緒にあのカツラをつけてダンスをやったりしています。撮影の時にドレスと一緒に持って行き、松平さんに見せたら「いいね」と言われ、アフロとドレス姿でイベントのステージに上がりました。松平さんとは「朝から濃いね」と2人で笑いました。

 22日の放送からまた私が登場します。ヒロイン一家の米田家が住む神戸に行き、事件に出くわす話になります。

  17歳で映画「薔薇の葬列」で鮮烈デビュー。同年にデビュー曲「夜と朝のあいだに」がヒット。以来歌手として、映画、ドラマ、舞台で俳優として活躍している。

 意外に思われるかもしれないけど、私は割とオープンマインドな性格です。「ピーちゃんは話しやすい人だね」とみんなに言われる。私としては芸能人とか経営者とか誰それ関係なく、同じ気持ちで「こんにちは」と言ってるだけなんですけどね。それをいいように受け入れてくれているのかもしれませんね。

 これまでいろんな人と出会ってきましたが、忘れられないのは黒沢明監督です。怖い人というイメージがありましたからね。黒沢監督の映画「乱」に32歳の時に出演しました。東宝の撮影所に行ったら監督に「君がピーター?」と言われました。その時に監督があの黒眼鏡を取ってニコッと笑ったんです。怖い人だから、どうなるんだろうとビクビクしていたから拍子抜けしましたね。あの一言でそれまでの緊張がほどけ、一気に監督を好きになりました。そして、あんな大監督でも役者に対して謙虚なんだなあと感心もしました。人の付き合いとはそういうものかと学んだ瞬間でした。

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