著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

インテリ2人と不良1人 シティボーイズは3人でやってこなければ辞めていた

公開日: 更新日:

2人はとてもインテリだからね

「よく考えたら、お笑い界っていま手薄だよな」(コアマガジン「実話BUNKAタブー」2024年6月号)と大竹が言い出し、シティボーイズを結成した。初めて打った単独ライブのタイトルは、斉木発案の「思想のない演劇よりもそそうのないコント!!」。この頃、演劇界では「思想の押し付け」のような新劇が主流で、そのカウンターだった。彼らは作・演出家の宮沢章夫らと合流し、新たな潮流をつくっていく。その後も作・演出家の三木聡や細川徹らと組み、下の世代に多大な影響を与えた。その理由をきたろうはこう分析している。

「他の人がやっていないことを絶えずやろうと思っていたからじゃないかな。(略)新しいことが好きな人には好かれたんだと思う。あとはかすかなインテリジェンスが感じられるところかな、若い人に影響を与えられたとしたら」(CINRA,Inc.「CINRA」15年10月26日)

 大竹が「2人はとてもインテリだからね、そういうエキスを吸いたいと思ってたから、離れないでいたんで」(フジテレビ系「ボクらの時代」15年5月31日=以下同)と言うと、きたろうは「俺なんかもインテリだけど、大竹の不良性に憧れてたからね」と笑い、斉木は「勢いっていうかストレートなパワー。あれは俺らにはないな」と言う。そして「3人でやってこなければやめていただろう」という大竹に、2人は「俺もそうだよ」と強くうなずくのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった