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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

「みんなが見たい」の信念から 太田光は一人で責任をかぶっても「事件」を起こす

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 さんま本人は、当日の生放送中、引き受けた理由を「太田やからというだけ」と答えている。自分のために力を尽くしてくれた人の頼みとあらば、駆けつける「情」の人なのだ。

 それは、太田も同じだ。今回の漫才中、太田は渦中の「広末涼子」や「米倉涼子」といった名前をぶっこんだ。これは事前にTBSにはもちろん、さんまに対しても言っていないことだった。それは「さんまさんが承諾したとか、TBSが承諾したつったら、そっちに迷惑かかる」(同前)という太田なりの配慮なのだ。

 同じようなことは以前もあった。今年の元日「新春!爆笑ヒットパレード」(フジテレビ系)でのこと。漫才中に太田は「日枝、出てこい! Aプロデューサーって誰?」と発し、物議を醸したのだ。

 このような番組に出る際、爆笑問題は事前に番組に台本を提出するという。それは、他のコンビとのネタかぶりを防ぐことや、それまでの経験から「このネタ、通しましたよね? あなたの局は」と“証拠”を残す意味合いもあるという(「爆笑問題カーボーイ」25年2月18日)。だが、フジの件のセリフは入れていなかった。相方の田中にも言わず「俺ひとりの判断にしなきゃダメ」だと考えたのだ(同前)。

 責任を一人でかぶってでも“事件”を起こす。そこには「テレビって“事件”が面白いじゃん。みんな事件が見たい」(BS-TBS「町中華で飲ろうぜ」25年5月19日)という信念があるからに違いない。

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