「時代に挑んだ男」加納典明(72)「人間は根源的に孤独な存在である」と知ってるのが表現者だ
魂と命を削って写真と絵画に向き合っていく
増田「前にも言いましたがデジタル時代の到来でせわしくなった今という時代を典明さんの写真で止めてほしいですよ。いちどパシャリと止めて、そこから再び動きだす。そんな世界を想像してしまいます」
加納「やっぱり小説家だね、そのイメージが。でも俺も同じように思うんだよ。みんなに立ち止まって、もう1度、芸術とは何かと、あるいは生きるとはどういうことなのか、写真で切り取って感じてみたい」
増田「僕も一緒です。写真は撮れないから小説で」
加納「このインタビューを受けてきて思ったのは、表現者というのはそれが写真や小説にかかわらず、感性は同じなんだなと。見習うところというか、考え方とか新鮮なこと、あるいは全然違うじゃんかと思ったけど同じなんだとか、そういう気づきっていうのがすごく楽しいっていうのが、なかなか感動、感激だった」
増田「いやいや、そんな僕なんか。ただ、普段からやっぱり小説家とか漫画家とか音楽家とかとばかり話してるから。今回も典明さんのお話を聞かせていただいて、写真家も同じなんだなと気づかされました。みんな表現者なんですよね」


















