俳優おかやまはじめさん「いずれは空き家の実家がある宮城と東京の2拠点生活を」
いまも仕事がないとクルマを10時間運転して草刈りに
できれば、宮城と東京を行ったり来たりの2拠点生活が理想ですね。元気で仕事がある時は東京で頭脳生活、それ以外の時は田舎暮らし。仕事にも集中できて、生活のバランスもいい。田舎のいいところは東京ではコミュニティーといえば飲み屋くらいしかないけど、移住してきた人や起業している若い人が頑張っていて、彼らと交流できる。新しい発見もあります。
2拠点の距離は420キロくらい。車で帰りますが、高速ではなく、国道4号を10時間半くらいかけてゆっくり走る。街道で食べてみたいラーメン屋とかに寄り道するのがとても楽しい。行ったことがある店もどんどん増える。それから、少なくなっているドライブインを見つけた時は必ず入ります。
体力づくりも心がけています。以前はフットサルをやっていたけど、ケガが怖くてやめました。みんな、本気になるんですよ。その代わりウオーキングをやっています。朝6キロくらい歩く。ストレッチや筋トレを軽くやりながら。62歳だけど、役者なので普通の62歳よりは動けるようにしないといけませんから。
理想は60年代に駅前シリーズに出ていた伴淳三郎さん。体がすごく楽そうで自由に動いているんです。セリフもリズミカルでスーッと自然に流れるようで。声もよく出ている。
これまで演じてきた役は全部面白かった。別に二枚目をやろうとは思いませんね。そんな欲はありません。これまでやった役はスーツ姿3割、普段着7割くらい。お父さんの役とか食堂のおやじさんとかが多い。今、どんな役者になりたいかと聞かれたら、亡くなった大杉漣さんかな。本当に神経がこまやかな方で先輩なのに「よろしく」と声をかけてくれた。全然偉そうじゃない。それがいい。若い時はコメディーも好きで、とくにジョン・ベルーシが出ていた「ブルース・ブラザース」の世界に憧れました。ワイルドでエキサイティング。カッコいいなと思いました。最近見た映画ではレオナルド・ディカプリオが元革命家を演じた「ワン・バトル・アフター・アナザー」。やはり映画とか演劇は時代とリンクする必要性があると思います。そういう普遍的なテーマを扱ったいい作品は何十年たっても色あせませんからね。
■高齢の父親の面倒をだれが見るかで揉める舞台「父よ!」
ただ、やってみたいのは市井の人の生活をシンプルに描いた映画。3カ月くらいじっくり時間をかけて撮れたらいいですね。寅さんもいい。浅草の芸人さんが持っている雰囲気は今では絶対出せないですけどね。日本語がすごく生き生きしています。それに絶対、安心できるというのがあるじゃないですか。
家でひとりで酒を飲んでいる時は延々と「ポツンと一軒家」を見ていることが多いですね。
7月12日まで升毅さんと舞台「父よ!」に出ています。母親が亡くなって、高齢の父親を誰が面倒を見るかがテーマ。それぞれが事情を抱えていて面倒を見るとは言えなくて、兄弟喧嘩が始まって、それから……という喜劇です。取り上げているのは僕らと同じ世代が誰でも抱えている問題。こういう物語も色あせませんね。 (聞き手=峯田淳)
◆舞台「父よ!」(作・演出=田村孝裕、出演は升毅ほか。7月3~12日、吉祥寺シアター)



















