なべおさみさん(1)上手になろうと思ったことがない その唯一の理由がジャンボ尾崎でした
なべおさみさん(タレント)
「よく見てろ! なべちゃんの1打目はすごいぞぉ!」
ティーショットを打とうとする私の後ろで、ジャンボ尾崎の声がした。1組前で出て行った“親分”が、わざわざ戻ってきての声援だった。
「1打目はプロも顔負けの腕だ! おまえらよく見てろ!」
私のいる2組目の中心となる弟・健夫プロ、さらに後ろの組でプレーする直道プロ、飯合肇プロ、羽川豊プロ、金子柱憲プロ、東聡プロらが直立して軍団総帥の声に聞き入っている。私は構えた。
「なべちゃんの第1打はすごい! だが、2打目は参考にならん! 3打目からはビギナーだから」
どっと笑い声がした。和やかな雰囲気に包まれた中、大きな背中を見せてジャンボ尾崎は小走りにグリーン方向へ戻って行った。私のドライバーショットは、その頭上を越えて、ジャンボのドライバーショット着地点の少し手前に達した。ジャンボが大きく両手でOKマークを示す。後ろからは大きな拍手。だが、その拍手の2度目は決してなかった。


















