失ったことは悲しいけれど…スタイリストの大日方理子さん乳がん治療を語る

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大日方理子さん(スタイリスト/47歳)=乳がん

 右胸の全摘手術をして半年がたちました。体の左右のバランスが悪くなってショックはショックでしたけど、「変わらない生活ができるんだ」というのが今の実感です。ただ、そう言えるのは初期で見つかったからですし、40歳から毎年乳がん検査を受けてきたからこそだと思っています。

 母親が47歳のときに乳がんを患ったので、用心していたのです。区の乳がん検査は2年に1回ですけれど、ちゃんと間に自費で検査して、しかも毎回、エコーとマンモグラフィーの両方を受けていました。

 最初に怪しい影が映ったのは2025年3月、左胸でした。「死ぬかもしれない」と心配しました。でも細胞診をした結果、「なんともない」と言われ、半年後にまた検査をすることになりました。

 そして10月、今度は「右胸に点々とした影があって、3月よりも増えている」とのことで総合病院を紹介されました。11月上旬に大学病院を受診し、マンモグラフィーで乳房を上下に挟まれながら、映っている怪しい細胞を採取されました。

 3週間後に結果を聞きに行くと、「初期の乳がん」と告知されました。「でも乳管の中にあって、まだそこからしみ出していないのでゼロ期」との説明を受けました。初期の初期なので範囲も狭く、部分切除で済むと思っていました。ですが、検査を進めるとエコーにもマンモグラフィーにも映らないものがMRIには映っていて、じつは広範囲に広がっていることがわかったのです。

 手術前に受けたBRCA1/2遺伝子検査のことも話しておきましょうか。乳がんや卵巣がんの発症リスクを評価する血液検査です。もしそれが陽性だったら、乳がんになっていない左胸も切除する選択肢があり、その場合は乳首を残すかどうか迷っていたんです。自分としては「乳首がなければブラジャーも要らないし、なくてもいいか」と思っていたのですが、友達には「いや、いるでしょう!」と言われて(笑)。そんな“乳首論争”もありましたが、結局、BRCA1/2遺伝子検査の結果は陰性で、左の乳房はそのまま残すことになりました。最終的には右乳房のがんは乳首まで広がっているのがわかり、全摘出することになりました。

 年明けの手術が決まったのが11月末。手術までの約1カ月はバタバタで、落ち込む時間などありませんでした。というのも、年末年始は10日間ほど米国のLAに家族旅行をすることが決まっていたのです。先生も「行ってもいい」とのことだったので、それまでに検査をしたり、仕事を前倒ししたり、入院中の代役をお願いしたりで大わらわ。旅行は旅行で、夫の立てたスケジュールがギチギチで大忙し。でも、LAの広い地平を運転できたのは気持ちよかったです。

 1月5日に帰国の予定が、飛行機が遅れてヒヤッとしましたが、予定通り8日に入院。9日には手術を受けました。

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